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The Cat's Pajamas

旅と読書をこよなく愛する平成育ちの猫好きです。自分の好きなことだけをのんびりぽつぽつ紡いでいく趣味ブログを目指しています。

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『ダブルインパクト・明治ニッポンの美』(名古屋ボストン美術館)感想:美術館巡り

所用で名古屋に出かける予定がありましたので、名古屋ボストン美術館にて”ダブルインパクト 明治ニッポンの美”という展覧会を見に行きました。私は、日本史にも日本美術に特に詳しいわけではありません。しかし、とても充実した時間を過ごすことができました。調子に乗って、パンフレットまで購入。個人的に興味をひかれたのは、河鍋暁斎、柴田是真、菱田春草狩野芳崖横山大観、の絵。日本画の知識がないからこそ、先入観もなく、純粋に好奇心だけで楽しむことができたのかとも思います。絵画鑑賞としてだけではなく、当時の町並みや服装などを知るという見方でも、大変楽しめる展覧会だと思います。

名古屋ボストン美術館にも初めて足を運びましたが、こじんまりとしながらも小奇麗で、落ち着いた雰囲気のある建物です。名古屋の土地勘はないのですが、最寄りの金山は、結構栄えている町のようで、昼食にも困ることがありませんでした。

double-impact.exhn.jp

下の絵は、ポスターなどにも使用されていた河鍋暁斎の地獄大夫の絵です。地獄模様の大夫の衣装の後ろで、骸骨たちが踊り狂っています。一度見たら忘れられない、かなり印象的な絵です。

河鍋暁斎の絵を見て、ふと日本の漫画の先駆けのようなものを見た気がしました。遠近法を駆使し、現実にあるものを”模写”することに情熱を注いできた西洋美術が、写真の登場以後、その情熱を抽象的な絵画の制作へと転換することで、その意義を問い直そうとしていた時代。しかし日本には既に、荒れ狂う波をここまでに劇化してしまえる人物が、欲望のままに筆を走らせていたわけです。

 河鍋暁斎: - 原書房

個人的には、、黒田清輝高橋由一のようなひたすらに洋画に焦がれた日本人の作品よりも、洋画の影響をあまり受けていない時期の絵や、この展覧会が指すところのダブルインパクトー”日本”という枠組みにおける”伝統(日本)”と”モダン(西洋)”のジレンマーのなかで作品を昇華させていった人々のほうが興味が湧くなと思いました。

 柴田是真の花鳥画も、とても印象的でした。もしこれから訪問される予定がある方は、ぜひパンフレットを購入することをお勧めします。明治期の日本美術に対して、興味が湧きました。名古屋にお立ち寄りの方にも、お勧めです。

 

もっと知りたい菱田春草―生涯と作品 (アート・ビギナーズ・コレクション)

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芸術新潮 2015年 07 月号 [雑誌]

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