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一人旅好きの趣味ブログ

映画に関するオススメ書籍5選 ―中級編―

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映画を「見る」だけじゃ物足りない人へ

私は映画がとても好きなのですが、本を読むこともとても好きです。ということで、映画×本という二刀流を使って、より趣味を充実させようと映画に関する本を読み漁ったことがあります

今回はその知識を生かし、映画に関するオススメ書籍を紹介したいと思います。中級編ということで、一通りの有名な映画のタイトルや概要、映画史や監督の名前や作品を知っている人に向けた若干好き放題でディープな映画本が対象ですが、ご了承ください。

ちなみに映画にあまり詳しくない人に向けた初級編はこちらから読めます。よろしくお願いします!

kinako18.hatenadiary.com

①山田宏一『トリュフォー、ある映画的人生』

とりあえず、まずこれ読んどこう!という激推しの一冊。長編小説を一冊読むくらいの分量があるのですが、 一気に読むことができました。映画好き、とくにフランス映画に魅せられている方は、読まない理由がない一冊です。

トリュフォーに関する本というのは邦訳のものを含め沢山あるのですが、その中でも山田氏のトリュフォー本は、一冊の小説のように情感に満ちており、こちらの涙を誘います

日本人の方が書いた海外の映画監督評の中では、群を抜いている質の高さだと思います。

トリュフォー、ある映画的人生 (平凡社ライブラリー (422))

トリュフォー、ある映画的人生 (平凡社ライブラリー (422))

 

②長谷正人『映像という神秘と快楽―”世界”と触れ合うためのレッスン』

長谷正人氏の文章は本当に読みやすい!すっと頭に入ってきて、色々なことがどんどんと知りたくなる魅力に満ちています。

映画に関する本って少しマニアックで

「僕の言ってることわからないの?(笑)」

という無言の圧力を感じるものも多いんですよね。

けれども長谷氏の本は、高校生の現代文のテキストに選出されていたのを見つけ、納得した記憶があります。きらりと光る映画に関する思索に魅せられる一冊です。

映像という神秘と快楽―“世界”と触れ合うためのレッスン

映像という神秘と快楽―“世界”と触れ合うためのレッスン

 

セットでお勧めするのがこちら。映画について深く考えてみたい方に、とりあえず導入としてお勧めしたい一冊です。

映画というテクノロジー経験 (視覚文化叢書)

映画というテクノロジー経験 (視覚文化叢書)

 

③蓮見重彦『ハリウッド映画史講義ー翳りの歴史のために』

蓮見重彦氏の映画本は山ほどあるのですが、個人的に好きな一冊が『ハリウッド映画史講義』です。

というのも50年代のアメリカ映画を中心に論じた日本語の本って凄く少ないと思うんですよね。サミュエル・フラーやサム・ペキンパー、ジョセフ・ロージーなど、個人的にはこの時代の映画監督に興味があるので、とても参考になりました。

蓮見氏の本は、それこそ沢山ありますので、自分の好みにある一冊を見つける楽しさがあると思います。

ただ文体が独特ですので、やや好みは分かれるかもしれません。

ハリウッド映画史講義―翳りの歴史のために (リュミエール叢書 (16))

ハリウッド映画史講義―翳りの歴史のために (リュミエール叢書 (16))

ちなみにもう一冊オススメしても良いのであれば、こちら。

光をめぐって―映画インタビュー集 (リュミエール叢書)

光をめぐって―映画インタビュー集 (リュミエール叢書)

 

ビクトル・エリセやテオ・アンゲロプロスやゴダールやベルトルッチやらへのインタビューが収録されています。

内容もとても興味深く、貴重なものだと思います。まだ読んだことがないという方は、ぜひ一度お手に取り下さい。 

④アンドレ・バザン『映画とは何か』

最近出版された本の中でお勧めしたいのが、この一冊。個人的にはようやく出版されたかという待望の一冊でした。

映画とは何か(上) (岩波文庫)

映画とは何か(上) (岩波文庫)

 

というのもバザンの『映画とは何か』はずいぶん昔に邦訳されているのですが、割と誤訳が多いことで悪評、そのうえ4巻本のため家の本棚に収めることのできないサイズだったんです。

ついに出た待望の文庫版、しかも野崎歓氏の邦訳ときたら、買わない理由がありません

さて、この本を読む前に前提として知っておきたいのが、フランスの映批評家アンドレ・バザンの存在です。

前知識がないと興味がわかないと思いますので、先ほど紹介した山田氏の『トリュフォー、ある映画的人生』を読み、トリュフォーを見守るヌーヴェル・ヴァーグの精神的父親、アンドレ・バザンに惚れちゃってください

そのうえで読んでおきたいのが実際のアンドレ・バザンの批評です。

「写真映像の存在論」「完全映画の神話」「禁じられたモンタージュ」「映画言語の進化」あたりは読んでおいても良いと思います(ちなみにどれも上巻に収録)。

⑤野崎歓『アンドレ・バザン:映画を信じた男』

先ほど紹介した『映画とは何か』に合わせてお勧めしたいのが邦訳された野崎さんのバザン論。合わせて読むと、理解が深まると思いますのでお勧めしておきます。

アンドレ・バザン:映画を信じた男

アンドレ・バザン:映画を信じた男

 

この本の元である野崎さんの論文は無料で読むことができます。本になる思ってなかったので、バザンと合わせてこちらの出版も続き、嬉しさも一入という感じでした。

HERMES-IR : Research & Education Resources: 映画を信じた男-アンドレ・バザン論

その他+α

『映画とは何か』というタイトルの映画本がやたらとあるのは、どれもこのバザンの映画評を意識しているわけですね。それくらい有名な世界的な映画批評(理論)家の元祖、と考えてください。

映画とは何か 映画学講義

映画とは何か 映画学講義

 

自分の評論に自信のある方じゃないと、このタイトルを銘打つことはできないでしょうね。

どちらも読みましたが、個人的には面白かったです。ただマニアックに映画を好きな人じゃないと惹きつけられない本だなとも思います。

映画とは何か: フランス映画思想史 (筑摩選書)

映画とは何か: フランス映画思想史 (筑摩選書)

 

個人的に好きなのは、四方田犬彦氏の映画本です。

色々なジャンルの映画に関する本を書いていらっしゃるので、興味の幅が広がりますし、知識の多さが圧倒的すぎて、嫌みになってないんですよね。読んでいてわくわくする、そんな本が多いです。

 例えばこの本『ゴダールと女たち』

ゴシップ的な浅い映画本とも揶揄できますが、個人的にはこういう本、とても好きです(笑)

ゴダールと女たち (講談社現代新書)

ゴダールと女たち (講談社現代新書)

 

それから私がとても好きな本を忘れていました!

アンヌヴィアゼムスキーの『少女』

彼女はブレッソン『バルタザールどこへ行く』でデビューし、のちにゴダールと結婚した女優さん。

デビュー当時、16歳だったアンヌヴィアゼムスキーが回想する少女時代は、映画と強い結びつきを見せながら、その成長を語る一篇の小説として、読者を魅了します。

訳者の日本語も美しく、超お勧めです

少女

少女

 

私はフランス映画が好きなのでどうしても偏ってしまうのですが、 自分の好みも選ぶ本によく現れていて面白いなとも思えます。

皆さんが映画を通して、お気に入りの一本だけでなく、お気に入りの一冊を見つけられることを祈っております。

ロベール・ブレッソン DVD-BOX 2 (スリ/バルタザールどこへ行く/少女ムシェット)

ロベール・ブレッソン DVD-BOX 2 (スリ/バルタザールどこへ行く/少女ムシェット)

 

 *さらにディープな世界へ旅立ちたい方は、こちらの記事もどうぞ

kinako18.hatenadiary.com