世界遺産検定1級に最短で1発合格するために効果的だった勉強法

今回の記事では、受験される方のために世界遺産検定1級の勉強方法について書きたいと考えています。

ただし

私は試験約1週間前に解いた過去問は92点という超劣等生合格者です。

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参考までに受験結果も開示しておきます。

※詳しくは「世界遺産検定1級の難易度は?受験前に絶対に知っておきたい2級との違いを徹底分析」という記事を先にご覧ください。

当日の試験問題は難しかったのか

  • 合格者は20%

調整(基準は7割なので140点)が入り、合格点は135点でした。

本番は147点で合格ということは、わずか5~6問の正答が成否を分けたということになります。

単に1級と2級を最短で1発合格することができたのは

  • 短時間で一気に暗記(詰め込み)勉強した
  • 2級を受ける前から1級に受かるつもりで勉強していた
  • 効率を重視した(合格第一の勉強だった)

というのが大きな要因というのが自分なりの分析です。

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▲受験したのは2018年の3月と7月の試験になります。

そのため、この記事では

  • きちんと正確にすべての世界遺産を覚えたい
  • 高得点で1級を合格したい

という人には全く向いていないと思います。

あくまで

  • ギリギリでもよいから1級に合格したい
  • 最短で受かる効果的な勉強法を知りたい

という悩みを抱えた方を応援する記事を目標としています。

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勉強方法はそれぞれですし、万人に合うという保証もできません。

が、自分の経験がどなたかの参考になれば幸いです。

目次

2級は8割以上で合格を目指す

既に2級受験を終えてしまった人もいるかもしれないのですが、まだ2級に合格していない方であれば

  • 最初から目標は1級

という強い思いをもって勉強するのが第一におすすめです。

やはり

  • 2級で土台を築いていると1級の勉強がしやすい
  • 最初から1級を目指しておく
  • =分厚いテキストを見ても気持ちが萎えない

とメリットが大きいです。

特に1級の合格者が約20%という点を考慮すると、2級の受験でも上位20%を目指しましょう。

具体的には

  • 2級は80点以上で合格を目指す

のがおすすめです。

この点に関しては「世界遺産検定1級の難易度は?受験前に絶対に知っておきたい2級との違いを徹底分析」という記事にかなり詳しく分析していますので、気になる方は一読ください。

世界遺産検定1級合格に必要なもの

それでは以下、1級の勉強方法について自分なりの考えをまとめていきたいと思います。

1級受験に利用するテキストは、公式テキストと過去問1~2冊になります。

必ず上下両方、準備します。

世界遺産は毎年更新されますので、必ず最新のものを購入するように注意してください。

このテキストがないとまずは合格は不可能だと考えてください。

(それくらい重要です)

あとは過去問の最新版を買います。

以下の記事にも書きましたが、私は過去問を大量に解けば1級に合格できると考えて3冊購入しました。

が、ほぼ不要でした。

世界遺産検定1級は、2級と違って過去問を解いてパターンに慣れれば必ず受かる試験(例えば、TOEICもこんな感じでスコアが上がるタイプの試験)ではありません。

最新のものが1冊あれば、十分(必要なら後からもう1冊買い足す)だけでOKです。

ノートで遺産をまとめるな

まず最初に意識したいのは

  • ノートの使い方

です。

皆さんは、世界遺産検定2級の勉強(もしくは1級の勉強)にノートは使っていますか?

私は2級受験をした時、ノートで基礎知識や日本の遺産の概要を綺麗にまとめていました。

その際、非常に達成感を覚えたので1級の勉強を始めたときも

  • 世界遺産を国別にまとめたオリジナルノートを作ろう♪

と考えていました。

そのため、わざわざ国別に世界遺産を抜き出して

  • ポイントになる太字をノートにまとめたり
  • 建築様式を手書きの図版付きでまとめたり
  • 地図の部分をコピーしてチェックを付けてノートに貼ったり
  • 気になった内容を適宜ノートにメモしたり

という勉強をしていました。

もし私にタイムトラベルができて、過去の自分にアドバイスするなら

そのノートを

今すぐ捨てろ

と助言します。

なかなか過激な助言ですが、実際その勉強法で試験約1週間前に過去問を解いたら92点でした。

そして勉強法を変えた後、作成したノート(作りかけ)を見ることは一度もなく、合格できました。

なぜ遺産をノートにまとめるのはよくないのか?

理由は以下、3つです。

  1. 疲れる
  2. 時間が勿体ない
  3. 公式テキスト⇒ノートは情報量が減るだけ

まずノート学習の欠点として、他の勉強にも言えますが大抵の人はノートをまとめるという作業を行うと

「あぁ~すっごい勉強した!!!」

という錯覚をいだきやすいです。

加えて

自己満足と繋がりやすい

それで合格に近づいていればよいのですが、むしろ1級の場合は遠回りというのが妥当な判断でした。

その核となる理由は

  • テキストをノートに写すことで情報量が減る

という問題点にあります。

以下、詳しく説明していきましょう。

1級と2級の大きな違いは何か?

世界遺産検定1級の難易度は?受験前に絶対に知っておきたい2級との違いを徹底分析」という記事を書いたのは、2級と同じ勉強法では1級は受からないと強く感じたからです。

その最大の理由が

  • 1級は公式テキストの「すべて」が出題範囲だ

と私が過去問を丸っと解いたとき、初めて理解したからなんですね。

いやいやいやいや

自分、なに言うてるん?

公式テキスト全部が試験範囲って

そんなん最初からわかってるやん?

と皆さん、思ったかもしれません。

でも本当の意味でその事実を「理解」しているでしょうか?

繰り返しますが「すべて」なんですよ?

  • 赤文字太文字だけじゃない
  • 過去問の類似問題を解けるようにするだけじゃない
  • 太字になっていない解説すべてが出題される可能性がある

つまり、公式テキスト内すべての内容が予想できない形で問題になるという心構えが必要なんです。

ということは

もし「大事なところだけ」を抜き出してノートにするという方針であれば

  • 公式テキストの内容すべてを複写するほかない

ということになりませんか?

だって自分が大事だと思って抜き出したところが、出題者にとって大事な部分なのかはわかりませんよね。

むしろ、逆です。

  • 自分が大事だと思わずノートに書かなかったことが、出題者にとっては実は大事なポイントで問題になる可能性がある

と判断できるでしょう。

一言で表せば、ノートに情報を要約することで、勉強の取りこぼしが増えるということです。

1級の問題は2級のように、どんな問題が出るか予想がしにくいです。

偏った知識だけが問われるわけではありません。

過去問との類似問題は少ないです。

そのうえで世界遺産の数は1000を超えます。

  • 公式テキストの「すべて」が出題範囲

という点を、いかにシビアに考えて勉強できるかが成否を分ける重要なポイントになると私は試験1週間前にして悟りました(遅すぎた)

故に考えた、最短かつ効率の良い勉強方法は以下になります。

テキストを読む、読む、読む!

繰り返しますが1級は

公式テキストの内容「すべて」をどれだけ読み込み、どれだけ理解し、どれだけ頭に入れたのか問われるペーパーテストなんです。

とすれば、結論として導かれる最も効率が良い勉強法はたった1つしかありません。

ズバリそれは

公式テキストをめっちゃ読む

それだけ!?

と、思った人が多いかもしれないです。

いやいやドヤ顔でそのアドバイスか~いみたいなツッコミあるかと思います。

そう

  • 公式テキストをめっちゃ読む

というのは一見ものすごく単純な勉強法(勉強法と読んでいいかすら謎)に思えるはずです。

でもね、案外おろそかにしてる人いませんか?

単純すぎて、面倒ではありませんか?

退屈すぎて、ノートをキレイにまとめる行為に逃げていませんか?

あの分厚い公式テキストをしっかり読み込むという作業に何度も向き合えますか?

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特に私のようにノートをきちんと取ろうとしていた方は危険だと思います。

文字を追うもしくは抜き出すことに集中してしまい、実は「内容をきちんと読んでいない」可能性が高いです。

けれど真面目な話、ノートを書いている時間(手を動かしている時間)を全部テキストを読む時間に変えてみてください。

すると、短時間でかなりの情報量を頭に詰めることが可能だと気づくはずなんです。

全ての用語を覚える必要は全くない

ご存知の通り、世界遺産検定はマーク式なので

用語をきちんと覚えなくていい

という試験です。

覚えようとして同じ用語を何度も紙に書いたり単語カードをつくったり、という必要は全く皆無です。

マーク式は

  • 100の情報がなくても1の情報が頭に残っていれば勝負できる

そういうテストなんです。

なので

  • 用語、めっちゃ長かった気がする
  • カタカナのヌから始まってた気がする
  • 漢字で3文字だった気がする

これだけでも、案外正解は導けます。

ただし

0ではだめ

なんです。

わずかな情報でもテキストの内容が頭に残っている状態にしなくてはいけないんです。

逆にわずかでも情報が頭に残っていれば、案外それを手がかりにして四択問題というのは正解を導き出せるものなんです。

ここまで考えたとき、私は

  • 覚悟を決めて、公式テキストを嫌になるほど読むしかない

と腹をくくりました。

そして結果的に、それが最も効率よく最短で合格に近づける勉強方法だと方針を固めたのです。

そこからはもう迷いませんでした。

ただひたすら公式テキストを読むことだけに集中しました。

補足しますが

  • めっちゃ読む

というのは2~3回読むという話ではないです。

もう狂ったみたいに

めっちゃ読む

時間があれば、読むのです。

通勤時間、休憩時間、帰宅後、寝る前、トイレの中、ドライヤーをかけている時、夕飯を食べてる時、いやむしろ寝食の時間を削り、大げさではなく全ての時間をかけてテキストをひたすらに読みました。

具体的にどう「読む」勉強をしたか?

結果を受けて、改めて言えることなのですが

  • 公式テキストの内容をとにかく読み、頭に入れる

これが最強で一番効率の良い1級の勉強法であることは、おそらく間違いないと思います。

それくらい1級は公式テキストを読み込むことが大切だということです。

ここまで述べたうえで、具体的にどう勉強したかをまとめておきます。

良くない例

まず、勉強方法を変える前(試験約1週間前)に約3週間私がやったことは

  • 上巻のテキストを章ごとに読む
  • 基礎知識と日本の遺産をノートにきちんとまとめる
  • アジアとアフリカとオセアニアの遺産の章を3回丁寧に読んで満足

他には

  • 国ごとに遺産をまとめる
  • 過去問1回分を2度解く
  • 下巻はほぼ読まない(気に入ったとこだけチラ見)

これで受かると思っていたので、根っからお気楽人間なのだと思います。

勉強法変更後

過去問を丸っと解いて92点だった後、残り1週間でどんな手を使っても受かると決めて行った勉強は

  • 暇さえあれば公式テキストを読む
  • とにかく全範囲幅広く読む
  • 1回読むごとに同じ文章を何度も眼で追う
  • 何回読んだか数えないくらい読む

そう、とにかくテキストを読みました。

もっと具体的には

  • 基礎知識と日本の遺産は文字通り「隅から隅まで」読む
  • 「世界の遺産」は読みながら、見出し・太文字・赤文字を何度も唱える

でした。

見出しは2級の勉強法でも利用しましたが、世界遺産の概要をざっくり知るには使えます。

詳しくは「世界遺産検定2級に1発合格する短期間勉強方法」をご覧ください。

また私は常に、独り言をブツブツ呟きながら自分の言葉でテキストの内容を解説し直して何度も繰り返し唱えていました。

この1週間は、体力的に限界を感じ(自業自得でしかないのですが)テキストを読みながら寝ていて、大げさではなく夢の中でも世界遺産を覚えている状態でした。

公式テキストの線びきは少しずつ行う

私がこの「めっちゃ読む」という作業に加えて行ったのが、テキストへの線引きです。

ポイントは

  • 色分けしない
  • 少しずつ少しずつ線を引く(読むごとに線を増やしていくイメージ)

です。

具体的には読むごとに

  • 1度目:線を引かずに読む
  • 2度目:本文内の世界遺産名を引く
  • 3度目:太文字赤文字と同じ単語は線を引く
  • 4度目:太文字赤文字と同じなのに見落としてた単語に線を引く
  • 5度目:国名に線を引く
  • 6度目:地名に線を引く
  • 7度目:宗教名や建築様式に…
  • 8度目:他の頁で太文字になっている単語に…

といった感じで常にテーマを設けて線を増やしていきました(上記ほど正確にどこを引くとは決めてなかったかもしれませんが)

このようにすると

  • 線が少ない遺産
  • ⇒それほど読み込んでいない

と熟読のレベルが線の多さですぐにわかるので、ぱっとテキストを開いた時の目印になってよかったです。

線引きは、覚えていないところに引くというよりも

  • 覚えている(もしくは覚えかけ、頭に少し入っている)内容に線を引く

という基準で引きました。なので

  • 色分けはしない(ただ引くだけ)
  • 隠して暗記もしない

というものでした。

もしかすると無意味かもしれませんが、個人的には本が汚れていく方がモチベーションアップには繋がりました。

また各ターンが進むごとに5-1、5-2、5-3…という感じで1度の読みで何度も同じ文章を目で追いました。

少しテキストから目をそらしながら(チラ見しながら)覚えたい世界遺産の概要を解説してみるということを狂ったように繰り返していました。

先程も書きましたが(コレは私の癖でもあるのですが)とにかく遺産の概要に関する文章はかみ砕いて

  • 自分の言葉で説明出るようにする

ことを心がけました。

※効果があったかはわかりませんが、参考にしてください。

更にここから、公式テキスト読み込みの重要性を強調したうえで、私が過去問を利用した事実も書いておきたいと思います。

個人的にはこれが効果的でした。

過去問から「世界の遺産」をピックアップ

1級の過去問を丸っと解いた時、私は

  • 大量に何度も過去問を解いても無駄だ

と察知しました。

もう無理だ

とこの時、私は半ば諦めすら覚えていました。

理由は

  • 出題範囲45%を占める基礎知識と日本の遺産で確実に高得点を取れない

と判断したからです。

2級は出る問題が予想しやすいので、この45%をほぼ満点で取ることができます。でも1級は細かい内容が多すぎて、それは私の学力では残り一週間で無理だと判断しました。

ということはある程度「世界の遺産」で点を取らなくてはいけません。

しかし、上記で説明したように

  • 公式テキストの「すべて」が出題される

と考えたとき、莫大な量の「世界の遺産」の知識をすべて頭に入れるのは(たとえぼんやりとした知識でも)一週間ではかなり厳しいと判断しました。

つまり

ある程度「何らかの基準」を設けて集中的に覚える「世界の遺産」を限定しなくては方向性を失う(効率が悪い)

と考えたわけです。

そこで私がその「何らかの基準」として採用したのが「過去問」だったのです。

過去問から同じ問題はほぼ出題されない、が

簡単にいえば

  • 同じようなことを聞く過去問はほぼない(非常に少ない)

というのが一級です。

けれども

  • 過去問の選択肢あるいは問題作成に利用された「世界遺産」自体は、また違った形で問題作成に使われるのではないか?

と考えたのです。

もっとわかりやすくいえば、問題内容は違っても「同じ遺産」は使うかもしれないと思ったのです。

  • 世界遺産検定側にもよく「出したくなる遺産」があるのではないか?
  • 過去問に名前が挙がっている遺産の中には、そういう遺産が含まれているのではないか?
  • やみくもに「世界の遺産」を1000以上学ぶより1度過去問で名前が挙がっている遺産を抜き出して勉強するのが得策では?

と考えました。

そこで、私が使った過去問利用はズバリ

  • 「世界の遺産」のピックアップに利用する

というものです。

これはある種の博打だったのですが、私は

  • 過去問(自分が説いたことのある3回分)を見直す
  • 問題に「名前が出てきた世界遺産」の公式テキスト解説を全部読み込む
  • 関連がある遺産を芋づる式に覚える
  • 太字と赤文字は特に集中的に読み込む

という方針で1週間(特に金曜~試験本番の朝まで)勉強しました。

過去問も大量に買い込んでいましたが

  • 使うのも解いたことがある過去問

にしぼり、あとは放置しました。

個人的に、これは正解だったと思います。

集中的に覚える「世界の遺産」を「過去問」という検定側に寄り添う形の基準で限定したことで、勉強の方向性が見えて気持ちが落ち着きました。

何より、迷いなく勉強できました。

その中から既知の遺産が出題されたのは、たまたまだったのかもしれません。

でも、その数問が成否を分けたように私には思われました。

なのでもし「世界の遺産」があまりに多すぎて、すべてを満遍なく同程度学習することは厳しいと感じている人は、過去問に1度でも名前が挙がっている遺産をピックアップしながら学習するという手もあると思っていただけると良いかと思います。

なお、過去問は2年分で多すぎるくらいです。

私は3冊買って後悔しましたので、先に買い過ぎないよう注意してくださいね。

過去問はノートを利用してまとめた

先ほどノート学習はするな、と述べました。

が、過去問はすべてノートに解きました。

その際、過去問に出てくる「世界の遺産」の重要ポイントを解いた問題の横にメモしました。

具体的には

STEP
過去問を解く

ノートの左端に答えだと思う番号を縦に並べて書く。このときノートは余白だらけにする。

STEP
答え合わせをする

余白の部分に自分なりの解説や、覚えていなかった世界遺産の名前を列挙する(勿論、答えだけでなく選択肢などに使われている世界遺産もすべて含む)

STEP
テキストの読み込み

太字赤文字に注目しながら何度も読む。何度も自分の言葉でまとめる(見出しを見ただけで解説を言えるなど)またノートのメモ書きを見ながら、遺産の解説ができるかなど記憶力をチェックする。

という勉強でした。

ノートの使い方は内容をまとめるのではなく

  • メモ
  • 記憶の引き出し

という感覚で、語句を走り書きしただけです。

解説は基本的に文章で書いてまとめるなどせず、すべて口頭で出来るかチェックしました。

※ただし年号や様式など部分的にわかりにくいとこだけ、メモしました。

かなり亜流ではありますが、例えば

  • ヴェガエイヤン:ヴェガ群島 ケワタガモ

というセットを覚えたいときは

  • 全部「ガ」がつく!!!⇒「ガ」の部分だけに赤丸

という感じで特徴を無理矢理見つけて、頭に入れることもありました。

知識の偏りは×だが、絶対的な得意分野を作るのは◎

範囲が広い分、知識も漠然としたものになり、自信を失いやすい。

と感じたので最初から

  • 得意分野は作っておこう

と思い、私は特にアジアの遺産を重点的に学びました。

  • アジア
  • オセアニア
  • アフリカ
  • アメリカ
  • ヨーロッパ

の地域の中で、一番問題数が少ないのはやはりオセアニア。

ヨーロッパは出ますが、範囲が広い。

南アメリカは一番最後に学習したので間に合わないと感じ、アジアの遺産が一問も出ないことはないだろうと考えた次第です。

結果、たまたまアジア圏の遺産の出題が少なくない回だったのも、合格した要因だと思います。

地域別に偏って勉強するのは、正直あまり薦められないです。

というのも92点過去問でとったとき、私は下巻をほぼ丸ごと勉強してない状態でした。

  • 基礎知識と日本の遺産で45%の出題な
  • =上巻だけ勉強していればどうにかなる

と思ったからです。

が、どうにもなりません(少なくとも私の頭では無理でした)

幅広く、満遍なく学んだ方が勝率は上がるというのが個人的な感想です。

その中でも、自信を持てる地域や国をつくっておくと、気持ち的に余裕ができるのではという提案でした。

出ると思ったポイント

最後に以下、ここは出るといったポイントを並べておきます。

*印の用語と解説

過去問を見ていてよく出るなと思ったのは公式テキストの

  • *印がついている用語(とその解説内容)

です。

例えば、私が今回受けた試験から例を挙げるならば

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この問題の答えである唐破風には*がついていました。

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用語そのものではなく解説の内容の一部を問う問題も過去には出題されていたので

  • 太文字赤文字くらいの重要度で*を見る
  • 小文字の解説部分もよく読む

というのは非常に大切なポイントだと思います。

新しい世界遺産を絶対にチェックする

1級の試験は

  • 大量に過去問を解けば解くほど点が上がる試験じゃない

というのが私の考えです。

しかしあくまで「大量に」解く必要はないだけで過去問自体を勉強に利用することは効率的だと個人的には思いました。

具体的には

  • 自分が受ける季節(夏なら7月冬なら12月)の過去問を使う
  • 過去問の出題パターンを見る

という使い方をしました。

特に

  • 自分の受ける季節の過去問で出された「新しい世界遺産」もしくは「世界遺産委員会」に関する時事問題を全て自分の試験の年に置き換えて、問題を予想しておく

ということは非常に大切です。

  • 公式テキストには載っていない新規の遺産

は範囲(遺産件数)が限定されています。

公式テキストに解説が載っていないので平易なことしか聞かれず、点が取りやすいと感じました。

ポイントは

  • 新しい世界遺産の名前⇒どんな遺産か大まかな概要
  • 新しい世界遺産を所有する国名⇒世界遺産名
  • 世界遺産を今回「初めて」手に入れた「国」の名前
  • 新しく決まった日本の遺産の概要
  • 世界遺産委員会の開かれる国もしくは都市名
  • 危機遺産から解除、もしくは登録された遺産名(その理由も含む)

など、過去問から予想することができるでしょう。

範囲が広い世界遺産検定1級ですが

  • 絶対に出る
  • +
  • 範囲が狭い

という重要なポイントがあります。

それが間違いなく

  • 新しい世界遺産に関する知識

です。

特に

  • 7月受験⇒前年度決まった遺産
  • 12月受験⇒今年度決まった遺産

の内容は、絶対におさえておきましょう。

※7月受験では6~7月に行われるその年の委員会で決まった世界遺産は出題されません。

(おそらく問題作成が間に合わないのだと思います)

ただし委員会開催予定国と都市名、加えて「審査予定の日本の遺産」の概要は押さえておいた方が良いです。

ノートは公式テキストの内容をまとめる「以外」で利用する!

新規の遺産に関しては

  • ノートでまとめるのが◎

だと思います。

何故なら、公式テキストに説明が書かれていないからです。

書かれていないということは、それほど突飛なことは絶対に聞かれないです。

自分で調べなければいけませんが

  • 範囲は狭い
  • 概要をおさえておくだけでOK
  • 良そうも立てやすい
  • 問題数も割と多い

ので狙い目だと思います。

ちなみに2018年に受けた問題ではやはり2017年関係が多く、2016年に登録された遺産に関しては1つだけ問題が出題されていました。

時間がどれほどなくても前年度登録の遺産や委員会の概要は必ずおさえておきましょう。

また以下のサイトを調べるときによく使いました。

[世界遺産] All About|世界遺産の最新情報・穴場情報を紹介

宜しければ、参考にしてください。

自分が申し込みをした時のメイン遺産を勉強しておくと◎

一部には、自分が申し込みをした際のメイン遺産(申込用紙やHPの表紙になっている遺産)は問題に出やすいという噂があります。

本当かどうかは謎です。

が、実際私の受験の時にメイン遺産だった「イエローストーン国立公園」は問題に出題されていました。

ただし、こんな感じの問題です。

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見ていただいたらわかると思うのですが、3つ並べてあるどの用語も太字用語ではないという難易度の高い問題です。

出題される場合の難易度は高めと想定して、よくテキストを読んでおくことを勧めます。

試験直前は「日本の遺産」をめっちゃ読むのが◎

試験直前は

  • 色々な遺産を学ばない
  • 日本の遺産の項目だけを読み続ける

のもおすすめです。

やはり配点比率の高い項目なので、読んだところがたまたま出る確率は他の頁に比べると非常に高いです。

私も実際、日本の遺産で8割を超えることができました。

が、試験直前に「めっちゃ読んでた」のが理由だと思います。

試験前は焦って、色々なページを読んでしまうということになりかねませんが意識散漫になるので、試験前は腹をくくって日本の遺産だけにかけた方が効率が良いと思います。

試験本番はゆっくり「ミスなく」解く

最後に、試験本番の問題の解き方についてです。

私の場合は

  • ものすっごーくゆっくり考えて解く

というスタイルで挑みました。

勉強する際も意識してほしいのですがおそらく

  • たった数問の差で合否が別れてしまう

そういう試験だと思います。

1問の判断ミスが命取りになると思い、とにかく正解を吟味しました。

また

  • 見直しを何度も行う

のは当り前ですが案外馬鹿になりません。

過去問の分布図を見るなどして

  • 数問のうっかりミスで合否が決まる

と肝に銘じておきましょう。

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▲ギリギリ合格を狙うという姿勢はあながち間違いではないと思います。たった一問が成否を分けるという慎重さを大切にしましょう。

世界遺産検定1級は、時間はたっぷりあり、問題数はそれほど多くありません。

高得点でしっかり勉強され余裕合格された方もいらっしゃいます。

でも自分はそうじゃないという自覚があったからこそ、かなり慎重に問題は解いたとメモしておきます。

具体的な勉強時間は?

当り前ですが勉強時間は

  • できるだけ多い方がいい

というのが答えにはなります。

2級よりも時間がかかるのは確実で、私のようなギリギリ受験はおすすめできませんが

  • 勉強期間:試験1か月
  • 前半約3週間:30~40時間ほど(1日1~2時間くらい)
  • 残り約1週間:平日6h休日12h以上で50~60時間ほど

2級の勉強と合わせて100時間を超えるくらいの勉強時間でした。

ただ繰り返しますが

  • ノートで遺産をきれいにまとめる100時間
  • テキストを嫌になるほど読みこむ100時間

では恐らく結果が変わってきます。

あくまで勉強のスタイルが「公式テキストの内容に比重を置いたもの」であることが重要だと思います。

  • 公式テキスト以外の世界遺産に関する本を読む
  • 世界遺産特集の番組を見る
  • 世界遺産の写真集を眺める

といった勉強も世界遺産検定を楽しむ方法の1つだとは思います。

ただ勉強時間としては換算せず、息抜きぐらいに思うのが良いです。

テキストの他におすすめな情報

テキストに飽きてしまったときは個人的には

  • 世界遺産検定のtwitterをフォローする
  • 世界遺産検定研究員ブログを読む

というのがおすすめです。

twitter.com

特に世界遺産アカデミーの研究員ブログは読み物として非常に面白く、テキストを読みたくない気分のときに助けられました。

新規の遺産に関しても非常に詳しくレポートが書かれていて、興味をそそられました。

リンクも貼っておきますので、参考にしてください。

>>世界遺産アカデミー

まとめ|世界遺産検定1級の効率の良い勉強方法は?

ということで今回は世界遺産検定1級を合格するために自分が行った勉強法をまとめてみました。

最大のポイントは

  • 公式テキストの内容が最重要
  • ノートで公式テキストの内容をまとめない
  • テキストをめっちゃ読む

という部分です。

  • テキストに書かれていること「すべて」が重要だと意識
  • 地域や遺産は幅広く学んだ方が◎

だとも思います。

出やすいポイントとしては

  • *印は出る
  • 新しい世界遺産(時事問題)は狙い目
  • 直前には日本の世界遺産
  • 自分の年のメイン遺産は出やすい

となります。

当然ですが、何度も出てる「ボーナス過去問」は絶対におさえましょうね。

著作権の保護がありますので、あまりに不用意に過去問を掲載は憚られますのでこれ以上は控えます。

が、このような過去問は、過去問冊子の裏の解答率を見て90%を超えているので、すぐにわかります。

ちなみに2018年は

  • ゲラダヒヒ
  • 萩原徹

が答えの問題がでました。

勉強されてる方はすぐに「あの問題だな」とわかると思います。

(※こういう即答問題ばかりだったのが2級のイメージです、1級ではそれが数問で終わる)

時間があれば、過去問を分析してどのような傾向の問題が多いか分析したかったのですが、時間がかかりそうなので保留にします。

この記事だけでも書くのに非常に時間をかけてしまったので…。

書けることは書いたつもりなのですが、受験者の参考になる部分があったかどうかは私にはわかりません。

また勉強方法は結局人それぞれという部分もあります。

あくまで一例として、何かしら今後の受験者のヒントなる部分もあれば、幸いです。

それでは、最後まで記事を読んでくださり有難うございました!

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コメント

コメント一覧 (5件)

    • 2級を勉強する場合は、2級のテキストを利用した方が良いです。
      1級のテキストは情報量が多すぎて、どこを勉強したらいいかさっぱりわからなくなると思います。

      両方購入し、1級に備えるのはアリです。
      が、2級の勉強はあくまで2級のテキストで行い、2級のテキスト内容をマスターしたうえで1級に進むのがおすすめです。参考までに。

  • お世話になります。とても参考になりました。2級合格したつもりで、次のテキストを購入しました。とにかく、読むですね。集中力が続かない私ですが、できるだけ、やってみようと思います。ありがとうございました。

    • 参考になって良かったです。
      とにかく公式テキストが「主」という感じなので、読み込むのが一番だと私は感じました。
      (私が言っても説得力に欠けるのですが)時間をかけて、コツコツじっくり取り組むのがベストだと思います。
      頑張ってください。応援してしています。

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