オーディブルは高い?初回無料でお得に読書した感想【どの本を選ぶか割と重要】

2020年夏『半沢直樹』ブームに乗っかり、今更感もありましたが池井戸潤『下町ロケット』を一気読みしました。
古本屋で買いそろえて読了したのですが、さらっと読めるうえに続きが気になる面白さで
池井戸作品もっと早く読めばよかった…
と反省した次第です。

そんなときオーディブルの無料体験で
- 池井戸潤さんの本
を多く扱っていると知り、初回無料で『陸王』を聞いてみました。
オーディブルを使ってみたのは、これが初めて。
あまり仕組みが解っていなかったのですが
- 最初の1冊は無料
- 月額プランは1冊1500円/月
- 手に入れた本は何度も聴ける
と理解して、早速1冊聞き終えました。
コンテンツの質が高くて気に入ったのですが、オーディブル月額会員加入を検討すると
値段高くない…?
と踏みとどまるものもありますね。
ということで、初めてオーディブルを使ってみて素直に感じた
- メリット
- デメリット
を並べながら、オーディブルの初回無料をお得に使う方法などについて考えてみたいと思います。
オーディブルのレビュー・評判が気になるという方は、参考にしてください。
1. オーディブルのメリットは?
まず、初めてオーディブルを利用してみて
- これはいいな~
と、素直に感じたオーディブルのメリットをまとめてみましょう。
オーディブルの良い点(メリット)を詳しく知りたい人は、参考にしてください。
① 読書しながら他のことができる
オーディブルはいわゆる
- 音声読書サービス
です。
なので読書しながら、他のことにも手が体が自由に使えるのは超いいなと思いました。
例えば普通、本を読んでいるときは
- 食事
- 料理
- スマホ閲覧
とかできないですよね、一切。
でもオーディブルならできます、ラジオみたいに流しながら机の上を拭いたり、ご飯食べたりできます。
他にも社会人が
- 通勤時間
にオーディブルを使うというのは、かなり良い使い方だと思います。
電車移動だと、本を読んでても乗り換えの度にカバンにしまって集中力途切れること多いです。
でもオーディブルなら
- 目的地に着くまで
集中して本の内容を聞くことができます。
他にも
- ウォーキング
- ランニング
- その他スポーツ
などで体を鍛える習慣があるという人にも、非常におすすめです。

体を動かしながら、耳で情報を得られるので密度の濃い有益な時間を過ごせると思います。
② 身体的な負担が一切ない
これもかなりいいなと思った点なのですが
身体がめちゃくちゃ楽
なんです。
私は本が好きな方なので、集中してるとまるっと1日本を読んでいることもあるのですが
- 腰痛
- 肩こり
- 首の痛み
- 手の疲れ
とか、本気でヤバイなと恐怖を感じることもあります。
同じ体勢をとっていても疲れてくるし、かといって寝ころぶと手が疲れて、気づいたら熟睡してしまったり。
オーディブルに関しては、こういったデメリットが一切ないです。
当然
- 目の疲れ
も一切なく、視力にトラブルを抱えている場合にも好きなだけ読書が楽しめるというのもメリットだと思います。
③ シンドイ時でも読書ができちゃう
本を読むことが好きな人でも
- 悩みがある
- 仕事終わりで疲れてる
- 体調が優れずに後ろ向き
な場合ってありますよね。
最初の1ページをめくるだけでもシンドイって時があります。
人間はロボットじゃないので、気分によっては全然読書が進まないこともありますし、活字を追うのが辛いこともあるんです。

そういうときにオーディブルは、すごく便利です。
おそらく音声読書は、良くも悪くも
- 受け身な読書
なんですよね、さらさらと川の流れのような文字の羅列をそのままに聞き取る時間です。
なので身体的な負担はありません。
また精神面でも、ぼんやり寝てるだけで耳に情報が入ってくるので
- 読書のハードルが低い
と感じました。
本が好きなはずなのに、なぜか最近前向きに読書ができてないという人にも気分転換としてオーディブルはおすすめできます。
④ ナレーターの音声が素晴らしい
初めてオーディブルの『陸王』を聞きながら、つくづく惚れ惚れしたのが
- ナレーターの抑揚
です。
これは、本当に素晴らしいなと感じました。
たまたま当たりだったのかもしれませんが、ナレータの声がすごく良かったんです。
聞いてるだけで心地よく、癒されるものがありました。
登場人物のセリフ読みも本当に上手なので
- お芝居
- ボイスドラマ
を聞いてるような感じで、楽しく空き時間を過ごせるのもメリットだなと思います。
2. オーディブルのデメリットは?
次に無料体験をやってみた結果として、明らかに感じた
- オーディブルのデメリット
についてまとめておきます。
あくまで個人の感想ではありますが、かなり素直に書くつもりなので「こういう意見もあるんだな」と参考にしてもらえれば幸いです。
① 1冊読むのに時間がかかりすぎる
まず、最大のデメリットは
- 時間がかかる
という点です。
私が聞いた『陸王』の再生時間は
16時間45分
です。
池井戸潤さんは、非常に読みやすいエンタメ小説を得意とする作家。
つまり、さらっと手短に面白い物語が読めるというのが魅力の1つだと思うんですよね。
例えば書籍で読んだ『下町ロケット』は、1冊読むのに長くて4時間くらいの時間でした。
これはオーディブルで読むときの3分の1以下の時間です。
池井戸潤さんの本は基本的に分厚いけど、内容は単純明快で面白いのでサクサクとページが進むんです。

で、物語の展開が早い。
主人公がピンチになり、チャンスをつかみ…という波パターンを繰り返すので
- 続きが気になる
- 先読みしたくなる
- すらすらと頭に入ってくる
ので、音声でのんびり聞くのはかなりじれったいと思ってしまいました。
- 時間がかかる
- (展開によっては)じれったい
というのは、オーディブルが扱う長編小説すべてに言える特徴かもしれません。
② ナレーターが良い(=倍速で聴くの勿体ない)
私は普段YouTubeなどで動画を見るとき、音声速度をかなり上げて聞いています。
オーディブルも「あまりに時間がかかりすぎる」と途中で疲れてきたので
- 120%倍速
で聞いていました。
が、それだと、どんどんと言葉が流れていってしまう感じがして勿体ないような気持にもなりました。
オーディブル『陸王』のレビューは非常に高いです。
実際に聞いてみると
- ナレーター(音声)
がすごく良かった。
1つ1つのキャラクターのセリフに抑揚があり、声音だけで誰かちゃんとわかるように工夫されています。
プロの読み聞かせを聞いてる面白さもあるからこそ
- 倍速にすると抑揚を奪う気がする
といった罪悪感もありました。
③ うっかり寝てしまった時のパニック感
オーディブル全体に共通するデメリットだと思うのですが
- ウッカリ寝てしまった
とき、めちゃくちゃ困ります。
というのも家でゴロっと寝ながら聞いていたり、夜ベッドの中でオーディブルを聞くこともあると思います。
で、気づいたら寝てるんです。

そうすると、どこまで聞いていたのか覚えてなかったりするんですよね。
本の場合は
- ここら辺まで読んだ
と見当がついてすぐに戻れます。
電子書籍の場合も、勝手に先に進んでいることはないので続きからすぐ読めます。
でもオーディブルはうっかりそのままだと
- 勝手に流れちゃう
というのが怖いなと感じました。
(まあ、寝る前にオーディブル止めればいいだけなんですが…)
私は気づいたら眠くて意識が飛んでいて、話が進んでしまったことがありましたので、途中でちょっと困りました。
④ 好きな場面の読み直しやメモは?
今回は小説だったので、特に困らなかったのですが
- 実用書
- ビジネス本
の類を読む場合は、メモ・線引きなどもしたくなります。

オーディブルの場合は、それができないという点にもじれったさを感じるのではないでしょうか。
気に入った部分だけ
- 拾い読みする
- 繰り返し読む
という作業にも全く向いていないですよね。
引用などもしにくい状態でしょうし、情報を再確認したいときに不便なのではと感じました。
この点から、じっくり考えて同じ部分を何度も読むタイプの小難しい本は、オーディブル向きではないかもしれません。
3. オーディブルでお得に読書をする方法は?
以上のようにメリット&デメリットを色々と考えてみた結論として、私は
- オーディブルは高い
と判断しました。
実際に使ってみて、読み聞かせコンテンツそのものは質が高いと思いました。
聞いた本は、解約しても永久に聞くことができるというのも魅力です。
なので
- 初回は1冊無料
は、お得度が高いです。
アマゾンから1冊好きな本を音声コンテンツでプレゼントしてもらえると考えたら大判振る舞いで、すごく得した気分でした。
でもこれを月額1500円の利用で、ずっと継続するかとなると話は別ですよね。
より正確に言葉を付け加えるならば
読みたい本が決まっていないのに、ダラダラと継続利用するのには「高い」
と思っています。
というのも、おそらくオーディブルに関しては
- どの本を選ぶか?
が非常に重要なのではないかという考えに至ったからです。
1冊1500円という値段
初回無料以後、オーディブルの1冊1500円(月1回)という値段を考えるにあたって、重要なのは
- 本の種類
- 書籍の需要&値段
だと思います。
例えば、私が今回選んだ池井戸潤『陸王』などは
- 人気作家の本
- 映像化作品
- 知名度が高い
- 文庫化もしている
といった特徴の人気タイトルです。
でも需要が高く知名度のある人気小説は、古本屋でも多く売られてるので低価格で手に入りやすい種類の本です。
実際、私がもってる『下町ロケット』はすべて100円~200円という値段で近所のブックオフで購入しました。
※古本はアマゾンやメルカリでも多く売られています。
何も考えずに『陸王』を選んでしまいましたが、この意味ではお得な選択ではなかったかもしれません。
初回無料でしたので『陸王』を選んだことに後悔はしていませんが
- 1冊1500円(月1回)
というお金を払うならば、絶対に違う本を選択するでしょう。
同じように知名度の高い著者の
- ビジネス本
- 自己啓発本
も古本屋で安く叩き売りされていることが多いので、オーディブル1500円で購入する前にチェックした方が得かなと思います。
オーディブルで「損」せず「お得」に読書を行う方法は?
もう1つ気になったのが、オーディブルの会員になったときの1コインの値段が
- 一律1500円
という点です。
つまり電子書籍や古本で安く手に入る本も1500円ですが、逆に古本が少なくて元の書籍の値段が高い本も1500円になるということです。
例えば今、私が気になってる本に
- 『三体』
というSF小説があります。
この本は現在(2020年10月)電子書籍で1900円、文庫は出ておらずハードカバーで2000円、中古でも1700円です。
図書館の予約数は多くて、なかなか借りられず、かつメルカリなどにも出品されにくい一冊です。
これを
- オーディブルで1500円で購入する
と考えたらコスパは悪くない(むしろ得してる)と感じます。
オーディブルはコンテンツとしての質は高く、音声読書ならではのメリットもありますので
- 古本
- 電子書籍
- 書籍定価
などを考慮したうえで「得する」と判断したタイトルに関しては、積極的に購入するのもアリだと思います。
月額会員継続ではなく「狙った本」のために加入
以上をまとめると、目的なく
- ダラダラと継続利用
するのは、1500円という金が毎月懐から逃げていくようなものだと思います。
ただし
- 目が悪い
- 身体的に辛い
- 通勤読書に利用する
- スポーツしながら聞く
といったオーディブル利用目的が明確で、音声読書を必要としてる人なら積極的にオーディブルを使った方が生活が豊かになると思います。
贔屓目なしでオーディブルのコンテンツそのものの質は高い、と感じたからです。
一方で
- ただの本好き
であるならば、1冊読むのに時間もコストもかかりますし、オーディブル継続利用はお得とは言い難いです。
この場合は先ほど述べたように
- 狙った本の定価
- 古本の有無
を事前に確認したうえで、むしろオーディブルの方が「安い」という場合に
- オーディブルに再加入
して、月額会員1500円でコンテンツ入手するのが一番損しないオーディブルの使い方だと思います。
まとめ|オーディブルを使ってみた感想
ということで今回は、初めてオーディブルを使ってみた感想をまとめてみました。
まとめるとメリットに関しては
- 身体が楽
- 両手が空いてる
- 通勤・運動時に使える
- ナレーターがうますぎ
といった感じです。
精神面で疲れていたり、気分が落ちているときに流すという使い方もおすすめです。
- 通勤時
- 運動時
といった環境で利用すると決めていたり、視力や身体的なトラブルを抱えていて音声読書に興味がある人にはうってつけのコンテンツだと思います。
普段は本を読まない人でも、オーディブルなら前向きに読書できる気がしますしね。

逆に気になったデメリットは
- 時間がかかる
- 寝たときに困る
- メモや書き込みできない
といった点です。
スピードに関しては、倍速設定(速くすること)も可能です。
が、ナレーターがとても良いので逆に音声を速めるのは勿体ない気もしました。
総合すると
- ただの本好き
- お金にそんな余裕ない
- 使う場面が決まってない
といった私のような人間には、オーディブルを継続して月額利用するのは「高い」という判断になりました。
が、コンテンツの質の高さはよくわかったので
- ほしい本
- コスパ良いと判断した本
がある場合に必要に応じて月額会員をその都度利用する形で、今後オーディブルを利用していきたいと思います。
あくまで個人の感想にはなりますが、オーディブルに興味がある方はぜひ参考にしてください。
補足:オーディブル初回無料で読める本
オーディブルの初回無料体験1冊分に関しては
- 1冊好きな本もらえる
という感じで、とてもお得です。
繰り返しますが、オーディブルは一律1500円なので
- 書籍の定価が高い
- なかなか手に入りにくい
といったタイトルを選んだ方が、お得かなと思います。
ただ無料なので、あまり考えすぎず気になってる本を選んでしまうのも良いかもしれません。
池井戸潤さんの小説は、馴染みがあるので手に取りやすい人も多そうですしね。
ただ池井戸潤さんの本は
- 1冊完結
のものを選ばない方が良いかも(?)というのは、続きが読みたくなって困る気がするから。
『陸王』を含め
- ノーサイド・ゲーム
- 七つの会議
- 鉄の骨
- アキラとあきら
- ようこそ、わが家へ
など1冊で話が完結している作品を選ぶのが良いのでは、と思います。
他にも
- 宮部みゆきさん
- 角田光代さん
- 西加奈子さん
などの本も、幾つかコンテンツがありますね。
西加奈子『サラバ!』などは、俳優の松坂桃李さんがナレーターを務めているのでファンの方は嬉しいと思います
パッと見たなかで1冊おすすめ本を選ぶなら
- 池上彰『世界を変えた10冊の本』
という本を推薦します。
以前、kindleで買って読んだのですが、池上彰さんの解説のうまさに感銘を受けました。
具体的には
- アンネの日記
- 聖書
- コーラン
- プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神
- 資本論
- 沈黙の春
- 種の起源
といった本を宗教、歴史、文化といった様々な知見を補足して解説している良書です。
ただ内容を要約してるのではなく、あくまで解説本となっています。
非常にわかりやすいうえに既にこれらの本を読んだ人にも(また読んだことのない人にも)興味深い内容になっていると感じました。
語り口調なので、オーディブルとの相性も良さそうです。
自己啓発本なら
- 岸見一郎『嫌われる勇気』
あたりもアリかもしれません。
構成が
- 対話形式
になっているのでオーディブルとの相性は良さそうです。
デカルト『方法序説』など岩波文庫も多数あります。
が、こういった本は(オーディブルだと読み直しがしにくいので)音声で内容を理解するのは、しんどい気がしますね。
カズオ・イシグロ、ジョージ・オーウェルなどもあります。
『日の名残り』など、とても好きな本の1つです。
とは言ってみたものの、こういった本も文章で読んだ方が、落ち着いて読める気がします。
何にせよ、オーディブルは最初の1冊は無料なので
- 気軽にお試し
のつもりで、自分が今一番読んでみたい本を選ぶのが無難かもしれませんね。
宜しければ参考にしてください。
それでは最後まで記事を読んでくださり、有難うございました!
\CHECK NOW/
コメント