旅&映画好きにオススメ*今すぐ出かけたくなるロードムービー10選
私は映画が好きで、どの国のどの時代のどのジャンルの映画も好んでみます。
しかし、とりわけ好きな映画のジャンルがあります。
それが
ロードムービーです。
ロードムービーとは
旅の途中で出会う色々な出来事によって、物語の主要なプロットが構成されている映画ジャンル
を指します。
今回の記事では
- 本当におすすめしたいと思える旅映画
を10本厳選して紹介したいと思います。
記事を読まれた方が何か1つでも気になる映画を見つけられれば、幸いです。
1. 男と女とアメリカ西部『パリ・テキサス』
最初に紹介するのはこちらヴィム・ヴェンダース監督の代表作『パリ・テキサス』です。
私の非常に好きな映画の一本です。
4年前に失踪した男トラヴィスがふっと帰ってきて、息子と妻に再会するというのが大まかな話の流れになります。
何処までも続く荒野、そこに佇む一人の男とその息子、非常に画になります。
この映画の良いところは本当に
胸がぐぅっとなる…!
ぜひ最後まで見てほしいのですが、男女の再会シーンは本当に「上手い」という言葉しか出てこない印象的なものになっていました。
ちなみにヴェンダースという監督はそもそもドイツ出身の方。
彼の撮影するアメリカは、カッコつきの異国の「アメリカ」のように感じます。
そのためカメラに捉える景色一つ一つが丁寧で、貴重なものを記録しようとしている慎重さを感じます。
妻役を演じるのはナスターシャ・キンスキー(絶世の美女)
個人的に彼女が一番美しいと思う映画はポランスキーの『テス』です。
旅ということを抜いても好きな映画。
まだ見たことのない人には、ぜひ見てほしい作品の1つです。
2. 今すぐ飛行機に飛び乗ろう『LIFE!』
次にお勧めするのは、比較的新しい『LIFE!』という映画です。
これは、非常に面白かった…!
主人公はLIFE誌という雑誌の写真管理部門で日々こつこつ働く冴えないサラリーマン。
年中机に座って、ずぅっとフィルムを相手に仕事をしています。
そんな彼のもとにLIFE誌の廃刊という悲しい知らせが届き…!
人生の転機というのは、どこにあるのかわからない。
そんなことを考えさせられる映画でもあります。
一歩外に飛び出すと、見たことのない場所に行くことができる、世界の面白さを痛感する内容です。
この映画の良い点は、とにかく
旅に出たくなる!
今までずっと同じ場所で働き続けてきた男が、どんどん見知らぬ土地に足を運んでいくんです。
もう世界の色が、男の表情が、ぱっと変わっていくんですよ。
見ていて、とても明るく楽しい気持ちになれます。
監督兼主役のベン・スティラーは『ナイトミュージアム』などでもお馴染みの方ですよね。
個人的にベン・スティラーの映画の中で好きな物を挙げるならば『ズーランダー』!
ものすごく馬鹿馬鹿しいコメディ映画ですが、笑えます。
『LIFE!』を気に入った方はぜひどうぞ。
3. 旅先のロマンスに憧れる『恋人までの距離』ビフォア・シリーズ
女性におすすめしたい旅映画といえば『恋人までの距離(ビフォア・サンライズ』から始まるビフォア・シリーズ!
このシリーズ大好きです。
最初はブダペストからパリへの長距離列車の中で、ふと目が合う若い男女。
そこから二人でウィーンの街へ降り、ずっと会話をしながら夜が明けるまで過ごします。
そんな二人の様子や会話を、カメラの長回しで追うという斬新なスタイルの映画。
続編にあたる『ビフォア・サンセット』と続々篇にあたる『ビフォア・ミッドナイト』でも同じ手法が使われています。
この映画の良い点は
うっとりロマンチック…
なところです。
旅先でこんな風に出会って、恋愛関係になって、再会して、結婚してなんてことがあるのかしら。
奥手な自分にはあまり想像できない大人の恋愛という感じですが、ちょっと憧れるものがあります。
ちなみに第一作ではイーサン・ホークとジュリー・デルピーが若い!
9年間隔で続編が出ているので、二人が歳を重ねていく姿を見るのも楽しみの一つです。
ちなみに監督のリチャード・リンクレイターは『6才のボクが、大人になるまで』という映画も評価が高いですよね。
旅とは関係ありませんが、こちらもおすすめです。
4. バカンスとは何ぞや『緑の光線』
外せないこちらの一本。
エリック・ロメール監督の代表作『緑の光線』です。
私はフランス映画好きなのですが、その中によく「バカンス」が出てくるんです。
フランスの夏の長期休暇のことを指すのですが、皆「バカンス」になると凄く嬉しそうなんです。
でも、この映画の主人公の20代の女性は恋人もいません。
人づきあいも良いわけではないので、そんな楽しいバカンスを一人で過ごすことになります。
男性からのお誘いもあるんですが、気が乗らず断ってしまいます。
そんな彼女が、あてもなくバカンスを海や山でぼんやり一人で過ごす様子が描かれています。
この映画の良い点は
くすっと笑えるところ
です。
ハッキリ言って、滅茶苦茶面白いです。
笑えると言っても、わっはっはという大笑いじゃありません。
ロメール監督の映画はどれも非常にユーモアに富んでいると思うのですが、失笑の堪えきれない腹からのくつくつとした笑いを専門としています。
1986年のヴェネツィア国際映画祭・金獅子賞受賞作品でもあり、ロメール監督の代表作といえるので、単なる映画好きの方にも、単純にお勧めです。
同じく代表作ともいえる『海辺のポーリーヌ』なども面白いです。
5. 子どもと大人の逃避行『パーフェクト・ワールド』
ロードムービーといえば、外せないのがこちら。
クリント・イーストウッド監督『パーフェクト・ワールド』です。
冒頭、刑務所からの脱獄犯が家宅侵入します。
そこにいた一人の少年を人質としてとらえ、逃亡します。
最初は人質だったのですが、少年の生い立ちを聞きながら、時間を共にするごとに、いつしか愛情が芽生え…というストーリーです。
この映画の良い点は
渋い男の美学
です。
ストーリー自体はありきたりなものなのですが、語り口が静かで淡々としているので、最後まで飽きずに見ることができます。
大人になりきれない大人と子どもが共に旅するロードムービーには外れがないと個人的には思います。
イーストウッド監督の作品は多く見ていますが、結局これが一番好きです。
ハードボイルドな世界観が好きという方にはぜひおすすめです。
6. 男が探し求めた先にあるものは『ユリシーズの瞳』
「旅」をテーマにした映画といえば外せないのがテオ・アンゲロプロス監督の作品。
全ての作品が候補に挙がっても良いのですが、男が幻のフィルムを求めて旅する本作を選びました。
ロードムービーの面白さというのは、自分が見れない景色をスクリーン上で見ることで、旅の疑似体験ができるという点にあると思います。
その意味でボスニア・ヘルツェゴビナ紛争で動乱のバルカン半島を彷徨させる、この度の模様は映像が非常に新鮮で、目を奪われるものがあります。
この映画の良い点は
旅が壮大であること
ですね。
アンゲロプロス監督といえば、子供たちが会ったことのない父親を求めてアテネからドイツを旅する『霧の中の風景』という代表作があります。
こちらもおすすめしたいところなのですが「ちょっと内容が暗すぎるかな」と悩み、今回は補足に留めておきました。
アンゲロプロス監督の作品はレンタル無いと思います。
が、一人でも多くの人に知ってほしいという思いで今回紹介させていただきました。
この監督の作品を見るか見ないかで映画に対する考え方がぐるぅっと変わってしまうのではないかというくらいに衝撃的な映像世界を拝むことができます。
機会がありましたら、ぜひ見てほしいです。
7. 歌って踊ってハッピーに『プリシラ』
次におすすめしたいのは、とても楽しいミュージカル映画『プリシラ』です。
見たことがあるという人も多そうなので、迷いましたが、やっぱり好き!ということでお勧めに挙げておきます。
この映画の良い点は
とってもハッピーになれる
悩み事なんて全部吹き飛んでしまうくらいウキウキとした気分で映画を見終えることができます。
ちなみに十代のころレンタルショップに通い詰めていた私はすっかり店長さんに顔を覚えられてしまっていて『プリシラ』をレンタルするとき
「お、いいね!この映画、当たりだよっ!」
と笑顔で言われたことを未だに覚えています。
ちなみにその後、その店は私のバイト先になりました。
私が店長さんだとしても同じ言葉をかけてしまうと思います。
沢山の人に見てほしい映画です。
8. あの人の面影を求めて『シルビアのいる街で』
こんな機会もなければオススメできないので挙げておきます。
ホセ・ルイス・ゲイン監督の『シルビアのいる街で』です。
これはロードムービーなのか?という疑惑もありますが(笑)
あてもなく主人公がフランスの古都ストラスブールを歩いている姿が美しい情景となって、どこか異国を旅している気持ちになります。
うっおり溜息をつきながら映画に浸ることができるおすすめの一本だと思います。
この映画の良い点は主役が
イケメン
という点です!(そこ?)
そして、特にストーリーがないのが魅力です。
数年前に出会った女性の面影を求めて、思い出の地を彷徨う青年の姿を捉えただけの静かな作品なのですが、時々また見たくなります。
何度もぼんやりと見たくなるスルメ映画的な良さがあります。
ゲリン監督の他作品はレンタルでは見ることができないのですが、この映画はレンタルがあるというのも理由の一つ。
アート系の映画が好きという方には、おすすめです。
9. ロードムービーの金字塔『ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア』
やはりこれは外せないです。
非常に有名な作品なので勧めるまでもないかもしれません。
余命はあと少しと診断を下された二人の男が、海を見るためだけに車を盗み、走り出す逃亡劇。
この映画の良い点は
とにかくカッコいい!
これだけ印象的にレモン(そしてテキーラ)を撮影した映画って他にないです。
個人的にはドイツ映画というのがポイントで、街の風景を含めてお国柄を風刺した笑えるシーンなども必見かと思います。
もし見たことがないという方がいらっしゃれば、とりあえずレンタルショップで借りてみてください。おすすめです。
10. 時代を超えた面白さ『或る夜の出来事』
最後に紹介するのはこちらはフランク・キャプラ監督の『或る夜の出来事』です。
1930年代の白黒映画。
そんなもの今更見たって面白くも何ともないでしょうと思われる方もいるかもしれませんが、ぜひ一度見てほしいと心から思います。
一人の令嬢と失業中の新聞記者が、或る夜、夜行バスに乗り合わせる。
縁もゆかりもなかった二人が、ふとした旅路で出会い心を通わせるというロマンスの面白さは、この時代からずっと変わらないのです。
この映画の良い点は
やっぱ映画好きだな
って思えるところです。
ぐんと時代を超えて、ロマンチックな旅をする、そんな感覚で楽しめる映画です。
この映画は当時、アカデミー賞では主要5部門でノミネートされ、5部門とも受賞するという快挙を成し遂げた(作品賞、監督賞、主演男優賞、主演女優賞、脚色賞)作品でもあります。
今見ても、本当に面白いです。
まだ見たことがないという方で、白黒映画に興味があるという方にお勧めです。
まとめ|おすすめロードムービー映画
ということで今回は
- 「旅」という括りで好きなロードムービーを紹介
してみました。
個人的にはあまり知られていなかったり、紹介されていない映画も織り交ぜながら、自分の好きな映画について語ってみました。
ちなみに旅映画といえば
- 『イントゥ・ザ・ワイルド』
を紹介する記事が多いです。
逆にあえて紹介する必要もないかなと思い、今回は除外させていただきました。
若さゆえの無知や過ちを描いた、非常に痛々しい一本だと思います。
『モーターサイクル・ダイアリーズ』も同様の理由で選びませんでした。
こちらはチェ・ゲバラの南米大陸1万2千キロ縦断の旅を映画にしているもので、バイク好きとしても惹かれるものがある一本です。
こういう旅したい…!
と心から思います。
ただ割と早々にバイクが水没してしまうのが印象的でした。
『スタンド・バイ・ミー』も悩みました。
この映画も大好きなのですが、既に見ている人がほとんどかもしれないと思い、控えさせていただきました。
子ども時代の冒険って、凄く大きな意味を持つんですよね。
そして大人になってしまうと、もう二度と、同じ体験はできない。
夏になると見たくなります。
- 『ストレイト・ストーリー』
- 『ストレンジャー・ザン・パラダイス』
- 『ダージリン急行』
など、他にも幾らでも候補に挙げたい作品はあったのですが…
終わりが見えないので10本を紹介したところで終りにしました。
旅は映画と相性が良く、いくらでも作品は挙げられます。
そして映画そのものが異国の風景を見るための窓のような側面があり、1つの疑似的な旅を約束してくれるものだとも考えています。
映画の好みもありますので、自分にとってベストだと思える映画に出会えるのが何よりです。
この記事を読んで少しでも「この映画見てみたいな」と思えるものがあれば、幸いです。
映画の視聴方法について
昔はレンタルショップに足を運ぶのが普通でした。
が、最近はオンライン視聴が普通になってきましたよね。
私の場合も
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最近は、Amazonプライム会員の配信サービスとネットフリックスに落ち着いています。
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それでは、最後まで記事を読んでくださり有難うございました!
コメント
コメント一覧 (2件)
こんにちは。
こちらのブログをみて、先日、石垣島と小浜島にひとり旅しました! 初めてひとりでレンタカーして、とても楽しい思い出ができました。 こちらのブログのおかげです、ありがとうございます!
さて、前置き長くなりましたが、旅に行きたくなる映画、『しあわせはどこにある』(Hector and the Search for Happiness)がオススメですよ〜
とももさん
コメント有難うございます!
私のブログを見て、石垣島レンタカー1人旅だなんて、とても嬉しい報告です。ブロガー冥利に尽きます(^^)
お勧めしてくださった映画は、まだ見たことがありませんので、また鑑賞してみたいと思います。
それでは、失礼いたしました!