人間関係に悩みやすい人が心を軽くする5つの法則(理論)を紹介
私たちが生きていくうえで悩むこと、そのほとんどは
- 人間関係に起因するもの
だそうです。
解決法を探すために、ネットを頼りにする方も多いと思います。
いろいろな意見がありますが、気休めばかりといいますか。
実践的な方法について書かれている記事はなかなか少ないものですよね。
そこで今回はより実践的に使うことのできる
- 人間関係を円滑にするために知っておきたい5つの理論(法則)
を紹介したいと思います。
これらの法則の真偽は別として、1つの考え方としてご参考にしてください。
1、人に嫌われても気にするな「2:6:2の好悪法則」
あなたは
- 「262の法則」
というものを知っていますか?
人間の諸集団における能力値のバランスは2:6:2が最適である
というものです。
例えば、どんなに優秀な人間ばかりを集めた組織でも
- 優秀
- 標準
- 不良
と3段階に分けると自然とその比率が2:6:2になるのだそうです。
この法則は、ビジネス書などでもよく見られるものです。
これを人間関係に援用したものが、以下の考え方になります。
世界中の2割の人はあなたがどんな行動をとってもあなたの事を嫌いになる。
6割の人は行動によって好き嫌いが分かれる。
でも残りの2割の人はあなたがどんなヘマをしてもあなたの事を好いてくれる。
世界はそういう比率でできている。
これは、とても気が楽になる考え方です。
人に嫌われた時も、そもそも相性が悪い2割の人間なのだと考えて、割り切ることができます。
人から嫌われることが怖くなくなるだけでなく、人を信頼すること。
さらには残りの6割を信頼させることの大切さを自覚することができます。
せっかくの人生ならば
- たった2割の自分のことを嫌いな人間に悩まされるのではなく、好きになってくれる2割を大切にしたうえで、残りの6割のハートを掴める人間になりたい
ですよね。
2、他人という名の自分「鏡の法則(他者投影理論)」
この理論を知らない人は、試しに自分の嫌いな人間の特徴を挙げてみてください。
例えば
- 時間にルーズな人
- 怒ってばかりいる人
- 人の悪口ばかりをいう人
- 偉そうな人
沢山あげられるかもしれませんね。
より具体的に考えてくださって結構です。
では同じように、好ましいと思う人間の特徴も挙げてみてください。
浮かびましたか?
さて「鏡の法則」とは、今挙げた好きな特徴、嫌いな特徴は
- 自分自身の好きな部分か嫌いな部分であるという考え方
のことです。
これは自分という人間の特徴を知るために、とても便利な理論です。
例えば、他人に対してイライラしやすい。
いつも怒っている自分を直したいときに、この理論は援用できます。
例えば、最近誰かに対してイライラした出来事があれば、挙げてみてください。
- 相手が1時間遅刻をしてきた
- 仕事ができない部下にイライラする
- 夫が自分の話を聞いてくれない
色々あるかもしれません。
なぜ自分が、その人に腹を立ててしまうのかを考えてみましょう。
それは、もし自分が同じことをしたときに、自分で自分を許すことができない行為だからです。
相手の遅刻が許せない場合は、自分の遅刻を許すことができません。
自分自身がいつも遅刻をしないように、とても気を付けている場合が多いです。
仕事のできない部下にイライラする場合は、自分のミスを許せません。
普段から、自分自身もミスをしないように最善の注意を払っている場合が多いです。
つまり
- 自分に完璧を求めすぎるがゆえ、他人のちょっとしたミスが許せないという傾向
が見えてきます。
或る意味、嫉妬の感情と似通ったものです。
この傾向が強いと、自分の失敗が許せずに自己嫌悪に陥りやすくなります。
更に悪化すると、自分と同じように、他人も自分のミスを許してくれるはずがないと思いこみます。
そのため、他人が必ず自分を責めると勝手に決め込み、自分の身を守るために他人に対して攻撃的になったり、被害者意識に囚われやすくなります。
改善方法は
- 自分に対して許しを与えること
です。
たまには遅刻をしてもいい、ミスをしてもいい。
もしあなたが何かをしても、他人はそうあなたを責めたりはしないものです。
さまざまな状況に応じて、この理論は役立ちます。
いろいろと援用してみることをおすすめします。
3、自分を育てる「インナーチャイルド」理論
「インナーチャイルド」とは
- 内なる自分
という意味です。
これは自己嫌悪に苦しんでいる方には、とても便利な考え方です。
とくに
- 「自分を愛したい」
- 「自分をもっと大切にしたい」
と考えているけれど、どうしたらよいかわからなくて混乱しているという人に、ぜひ知ってもらいたい考え方です。
やり方は、簡単です。
まずは眼を閉じて、深呼吸してみましょう。
そして自分の心の中に
- 1~3歳くらいの赤ちゃんがいる
と想像してみてください。
その赤ちゃんは、とても繊細で、傷つきやすく、弱い存在です。
自分の欲望に忠実で、哀しいことがあるとすぐ泣きます。
でも嬉しいことがあれば、幸せそうに笑います。
さて、突然ですが
普段の生活の中で無意識に、他人にはしない酷い扱いを「自分にはしている」ということはありませんか?
例えば「ブス」や「デブ」といった酷い言葉を、自分自身には平気で使っている。
一人きりの時に食生活を疎かにしている?
もしこれが
- 自分の大切な赤ちゃんだったら…
と想像してみてください。
傷ついたり、健康を害したりしてしますよね?
そんな育てられ方をしては、自分に自信が持てないのは当然ですよね。
いつも怯えてびくびくとした子供になるでしょう。
自分がどんな子育てをしたいか?
大切な赤ちゃんにどんな言葉をかけてあげたいか、を想像する。
そしてこれを、まずは自分にしてあげるんです。
この自己療養方法は、日常生活全般にあらゆる場面で応用できます。
試しに、お風呂に入って自分の体を洗ってみましょう。
このとき自分の体を丁寧にまるで他人の体を洗っているようなつもりで、大切に洗ってみてください。
タオルで体をふくときも、髪を乾かす時も、自分の大切な子供を扱っているような気持で、触れてみてください。
仕上げに鏡を見ながら、よしよしと頭を撫でてみてもいいかもしれません。
この自分という内なる赤ん坊を
- 大切に育てるか
それとも
- 粗雑に扱うか
は、すべてあなた次第です。
誰よりも長く一生を共にしていかないといけない他人こそが自分です。
自分を育てることから初めてみる、という考え方はとても大切だと思います。
4、侮れない自己催眠「アファメーション」
アファメーション(affirmation)とは普段、私たちが自然と行っている
- 脳内の独り言
を指します。
やり方は簡単です。
- 日常で使う言葉をよい言葉に変えるだけ
です。
どんなときも必ず肯定的な言葉を口にする(脳内で繰り返す)だけで、人間関係もしくは人生が楽しくなります。
とても安上がりで効果は抜群な方法としておすすめです。
ちなみにアファメーションを題材にしたコメディ映画に『YESMAN』という映画があります。
なんでも否定する悲観的な主人公のジム・キャリーが、どんな出来事に対しても「YES」と答えはじめることで人生が変わっていくという話です。
一見単純に思われるこのアファメーション。
ですが
言語の力を侮ってはいけません。
言語学者のソシュールを知っていますか?
ソシュールは我々が物質の存在ではなく、言葉の差異によってそれを認識していると説きました。
例えば、雪の種類。
我々にとってはどれも同じようにみえる雪ですが、雪の多い国に住むエスキモーは、なんと52の呼び名を雪につけています。
つまり、雪を52種類に区別することができるのです。
わたしたち人間は、実際に存在するものを認知するというよりも、まずは名を与え、区分をし、意味を与えることで、存在の認知をしているという考え方です。
我々は無意識に、日常体験に色々な意味を与えています。
その体験に、どのような言葉を与えるかというプロセスで、良い出来事か悪い出来事かを判断しています。
言葉の力については、多くの自己啓発本で説かれています。
1つおすすめすると以下の本は、私が人生で初めて読んだ自己啓発本です。
思春期の自分にとって、物事に対する態度が変わるきっかけになりました。
アファメーションを知らない人にはおすすめです。
5、「好意の返報性」の法則
最後に紹介するのは、恋愛心理学などでおなじみの
- 「好意の返報性」
です。
これは自分が相手に好意を示すと、相手からも行為が返ってくるという法則です。
個人的に、この法則は理にかなったものだと考えています。
しかし注意点があります。
- 法則を意識しすぎないこと
- 他人からの好意や見返りを期待しないこと
この2点です。
まず「好意をもってもらいたい」という欲望が前面に出てしまうと、相手はそれを重荷に捉えることがあります。
私はこんなに尽くしているのに…
好いているのに…
あっちはそれに答えてくれない!
と不満が膨らめば、元も子もありません。
私が思うに大切なのは「好意の返報性」に期待することではなく
- 「好意の返報性」を「信頼する」ことだ
と思うのです。
期待と信頼は、全くもって異なる行為です。
自分が「何かを相手にしてあげたい、好意を示したい」と感じたときに、相手が嫌がるかもしれないと考えるのではなく
- 「好意の返報性」があるから少なくとも嫌がられることはないだろう
と考えて、心配せず相手に好意を向けるという考え方。
これが、信頼です。
手助けされたり、笑顔を向けられて、嫌な気持ちになる人などそうはいません。
人間関係に悩んでいるとき、多くの人は
- 外ではなく内に意識が向きがち
です。
他人への感謝や関心を忘れがちになっています。
相手にどう思われるか?
相手に嫌われるんじゃないか?
といった発想の主語は、一見「相手」です。
なので自分はいつも他人のことばかり気にしてると思い込んでいる方もいらっしゃるかもしれません。
けれども実際は
- (私が)相手にどう思われるか?
- (私が)相手に嫌われるんじゃないか?
という文脈なので、主語はすべて「私」です。
「私」が他人にどう思われているかというレベルでしか、他者を見ることができなくなっている状態です。
はっきり言ってしまえば、自分のことしか考えていないのです。
そんなときは一日一回で良いので
- 他人を喜ばせること
を考えて、実際にしてみるといいでしょう。
見返りを求めるような重苦しいものではありません。
- 小川にふと花を流すような気楽なものでよい
そうすると目の前の景色が自分の流した花によって、一瞬でも景色が美しくなります。
(と、この本に書いてました 笑)
そこに楽しみを見出せるようになったころには、きっといつの間にか自分の周りにも綺麗な花で満ちていると思います。
優しさや感謝という花の美しさに、ふと足を止める人は少なくないでしょう。
それこそが「好意の返報性」の法則の真理なのではないでしょうか。
まとめ|人間関係に悩みやすい人が心を軽くする5つの考え方
ということで今回は
- 人間関係に悩みやすい人が知っておきたい5つの実践的な考え方
を紹介いたしました。
人間関係というのは、捉え方によっては、人を幸福にも不幸にもします。
家族関係、恋愛、友人、職場など…
さまざまな状況で、くじけそうになってしまう時もあるでしょう。
それでもやはり前に進まなければいけません。
人間関係で落ち込んでしまって、自分の思い込みや考え方を変えるためのきっかけがほしいと強く感じる時もあると思います。
そのためにこの記事が、少しでも多くの人の手掛かりになれば幸いです。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
人間関係で悩んでいる方におすすめの本
蛇足ながら、何冊か本の紹介もさせていただきます。
まずは、先ほど紹介した本。
私自身はこの一冊で物事に対する態度や、人間関係の築き方がかなり変わりました。
次は「ポジティブ・チェンジ」という本です。
メンタリストDaiGoさんの本は、表紙の軽さと比べて、内容がかなり濃いです。
実際に使えるレベルまできちんと解説されているので、書かれていることを日常生活でも試しやすいと思います。
「嫌われる勇気」は人間関係に悩んでいる方は、非常に救われるものがあると思います。
まだ読んでいないという方は一読の価値ありです。
少し軽めのレビューも書いてるので、暇つぶしにお読みください。
あと悩んでいる方は自己啓発本を読みがちかもしれませんが、少しジャンルを変えて
- ノンフィクションの本
などを読むのもお勧めですよ。
先ほども述べたように、関心を「内」ではなく「外」にずらすというのが、心を軽くする一番の方法になると思われます。
なので、少し自分の知らない世界や、他人の人生に関する本を読むと、意外にも自分の悩みが小さく感じられたりして、気が楽になるかもしれません。
それでは、最後まで記事を読んで下さり、ありがとうございました。
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